ママの血糖値対策に!「砂糖(甘味料)」を選んで健康的な毎日を

この記事は2021年5月25日に作成および更新したものです。
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家庭で日常的に使う調味料として「砂糖」の存在は欠かせませんよね。
砂糖には甘みをつけるだけではなく、食材の色艶をよくしたり、ふんわりと仕上げたりする働きもあり、 ご飯作り、お菓子作りなどには欠かせない存在です。

ただ、砂糖といえばやはり気になるのが摂りすぎによる体重増加や近頃では「糖化」という、摂り過ぎた糖質と体内のタンパク質などとが結合して細胞の老化を促進させてしまう恐ろしい現象が起こるということも言われており、 摂りすぎには気をつけたい食品のひとつでもあります。

「砂糖」と言っても、含まれている栄養素が違うものや、 体内に取り込まれた時に起こる反応が違うもの等、 その種類には様々なものがあります。

今回はそんな身近だけど案外知らない色々な「砂糖(甘味料)」について紹介します。

※「美味しい塩選び」についてはこちらの記事をごらんください。

▼この記事を読んで分かること

◎砂糖(甘味料)の種類や使い道。
◎砂糖(甘味料)のカロリーやGI値、ダイエット効果等。
◎白い砂糖、黒い砂糖の違いについて。

この記事を読めば、
それぞれの「砂糖(甘味料)」の性質を理解することができ、自分のライフスタイルにうまく取り入れることで、より健康的な毎日やダイエットライフを送ることができるようになるかもしれません。
ぜひ参考にしてみてください。

1.「砂糖(甘味料)」とGI値について

「砂糖(甘味料)」の種類についての話をする時に必ず指標となってくる数値があります。

それは、GI(グリセミック・インデックス)値(略してジーアイ値と読みます)というものです。


GI値は、食後血糖値の上昇度を示す指標のことを言い、それぞれの食品ごとに、GI値が数値化されており、GI値の高い食品は血糖値が上がりやすく、糖化も招きやすいため、低GI値のものを選ぶと血糖値の急上昇を回避することができると言われています。


目安としては一般的に

GI値が70以上だと「高GI食品」、56〜69が「中GI食品」、55以下が「低GI食品」と分類されるそうです。

次の項目から、色々な種類の「砂糖(甘味料)」とGI値を見ながら、お話ししましょう。


2.白い砂糖

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上白糖、グラニュー糖

一般的な白い砂糖として広く知られており、家庭でもよく使われる砂糖の代表格といえばこの砂糖ではないでしょうか。

どちらの砂糖も原材料はサトウキビやサトウダイコン(てんさい)で、これらの原材料を精製して不純物やミネラル等を取り除き、結晶化させて作られます。

製造過程もほぼ同じなのですが、しっとりとした状態の上白糖に対して、グラニュー糖はサラサラとしています。

どちらも白く純粋な甘さなので、主張は甘みのみで料理やお菓子を作る時に他の食材の邪魔をしません。
お互い代用も可能ですが、より仕上がりに違いを求める場合は、しっとり、色艶よく仕上げたい食べ物、煮物や照り焼き、カステラ等には上白糖が向き、サクサクとした食感に仕上げたいクッキーやビスケット等にはグラニュー糖が向くと言われています。
GI値は上白糖は109、グラニュー糖は110と、高GI値になっています。

三温糖

三温糖は見た目が茶色いため、ミネラル分を多く含む茶色い砂糖に分類されると思われがちですが、三温糖は白砂糖を製造した後に残った「糖液」を再加熱して糖をカラメル化させて作られた砂糖であり、そのため茶色く見えるだけなので成分上は白い砂糖の部類に含まれます。
GI値は108で、こちらも高GI値です。

3.茶色い砂糖

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黒糖、きび砂糖

原材料であるサトウキビの絞り汁を煮詰めて作られる砂糖です。
精製されていないため、ビタミンやミネラル等も豊富に含まれています。

より独特な風味がある黒糖に対してきび砂糖の風味はクセがなくまろやかなので、幅広い料理やお菓子作りに向いています。
上白糖やグラニュー糖に比べて複雑な味わいがあるので料理やお菓子の味に奥行きを与えます。
GI値は黒砂糖は99、きび砂糖は100です。

てんさい糖

北海道で生産されるサトウダイコン(てんさい)やビートと呼ばれる野菜が原材料で、含まれるミネラル成分は黒糖やきび砂糖には及びませんが、腸内環境を整えると言われているオリゴ糖が含まれれているのがこのお砂糖の魅力です。
GI値は65と、上白糖やグラニュー糖に比べたら少し低めの値です。

4.その他の甘味料

オリゴ糖

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最近よく耳にする「腸活」には欠かせないオリゴ糖。
腸内の環境を整えるビフィズス菌のエサとなり、善玉菌を増やしてくれます。

甘味も砂糖と似ており、加熱しても成分が変わらないため、こちらも甘味料としてお料理やお菓子作りに利用することができます。
また、カロリーは砂糖の約1/2、GI値は10と、ダイエッターにはとても嬉しいスペックになっています。

ただ、オリゴ糖の種類や摂取する量が人によってはお腹をゆるくしてしまうこともあるそうです。
無糖のヨーグルトに一日大さじ1杯程度から、少しずつ生活に取り入れてみるのもおすすめです。

アガべシロップ

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こちらは少し珍しいですが、最近はスーパーなどでも普通に売られるようになってきました。
ブルーアガべというメキシコに自生する植物から作られる天然の甘味料です。

サラサラとした液体で風味にクセがなく、お料理やお菓子作りに砂糖の代わりに使うことができます。
イヌリンという水溶性食物繊維も含まれているので腸内環境を整えてくれます。

GI値も28と、他の砂糖や甘味料と比べるととても低いのでダイエットにも適していますが、このアガべシロップの8割が肝臓で代謝される果糖であるため、摂りすぎると中性脂肪になってしまうので注意が必要です。

 

5.カロリーゼロの甘味料

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エリスリトール

果実や発酵食品に含まれている糖アルコールのことで希少糖の一種です。
希少糖とはその名の通りレアな、自然界に存在量が少ない糖類のことを言います。

とうもろこし由来の天然の甘味料で特徴として体内に吸収されますが、代謝することができないのでカロリーにならず、血糖値に影響もありません。
よって、GI値も0です。
甘味は砂糖の70〜80%なので、甘さ控えめです。
エリスリトールを使ってお菓子や料理を作ると、じゃりっとした口触りがしたり、ひんやりとした口当たりを感じることもあります。

羅漢果(らかんか)、ラカントS

羅漢果は、ウリ科の植物である砂糖の何百倍の甘さを持つ羅漢果が原材料で、この羅漢果とエリスリトールを合わせて砂糖と同等の甘さに仕上げた甘味料がラカントSです。
こちらもカロリーゼロ、GI値0の嬉しい甘味料ですが、エリスリトールよりもお値段がかなり高めです。

 

6.砂糖についての考え方

※よく「白い砂糖は製造工程で漂白されているので体に悪い」と言われたりしますが、それは間違いです。

砂糖を作る製造工程で漂白という工程は行われず、原料となるサトウキビやてんさいなどから不純物などを取り除いたり、ろ過をして取り出された結晶は無色透明で、光の乱反射により白く見えるのだそうです。

また、茶色いお砂糖にミネラル分が含まれているのも、「白い砂糖に比べて」ということなので、健康にいいからたくさん食べてもいいということではなく、何事も摂り過ぎはよくないということになります。

※成長過程にある子ども達には、体や脳にたくさんのエネルギーが必要になります。
そのため食間のおやつからも糖分を摂るといいとされていますが、必要以上に糖分を摂りすぎたり、だらだらと食べ過ぎたりするのは避けたいものです。

 

7.まとめ

・色々な種類がある甘味料の特徴を知って、
 自身のライフスタイルに合ったものを選択し、生活に取り入れることで、
 より健康的な毎日を過ごしましょう。

・どんな種類の甘味料でも依存しすぎるのはNGです。
 適度な量を守って上手に付き合っていくのが健康への秘訣のようです。

(担当ライター:まるぱん子