美味しい「塩」を選ぶということ

この記事は2021年2月27日に作成および更新したものです。
おでかけやご利用の際は公式サイト等で最新の情報を確認してください。
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「塩」といえば高血圧を連想し、とかく摂りすぎに注意と言われがちですが、
昨今は夏場の熱中症対策として、ある程度の塩分摂取が必要で、
人体に必要なナトリウムを補給する意味でも大切な存在です。

最近でこそ、近所のスーパーでも色々な種類の「塩」が所狭しと並んで販売されていますが、
私が主婦になったばかりの頃(もう何年も前ですが…)は、
市場には今のように多種多様な塩があったわけでもなく、
私自身「塩」を選ぶという感覚がありませんでした。

しかし、その頃通っていた職業訓練校の「フードコーディネーター養成講座」では、
イタリア料理やフランス料理、燻製、ハーブや製菓等、色々な授業を色々な先生が教えてくださっていたのですが、
それぞれの先生が「私がいつも使っている塩はこれ!」という、いわゆる「マイソルト」を決めておられ、
その時料理によって「塩を変える」、「塩を選ぶ」ということを学びました。

今日はそんな「塩」についてのお話と、私がいつも使っている「マイソルト」を紹介したいと思います。

「塩」にも色々種類がある

一言で「塩」と言っても種類が色々あり、作られる製法によって「精製塩」と「天然塩(自然塩)」に分けられます。
(しかし、「塩」を販売する際、「自然塩」や「天然塩」等の名称で販売してはいけないルールがあるようです。)

「精製塩」は海水を電気分解させて作られています。
「食卓塩」や「食塩」という名称で販売され、大量生産が可能なので安価で販売されています。
海水のミネラル分が取り除かれ、真っ白でサラサラとしており、
成分の99%以上が塩化ナトリウムなので塩辛さをダイレクトに感じます。

対して「自然塩」に分類される「塩」は、海水を自然乾燥させたり、釜で煮詰めたりする製法で作られ、
ミネラル分を含み、風味がまろやかなものや旨味を含むものもあり、料理に奥行きを与えてくれます。
製法により粒子が大小だったり、しっとりしていたり、色もピンクやグレーなど、色々なものがあります。
「海水塩」や「岩塩」、「湖塩」など、原材料によって様々な種類の塩が出来上がります。

メイン使いにたどり着いたのはフランスの「ゲランドの塩」

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私が料理やお菓子作り等、メインで日常使いとして辿り着いたのはフランスの 「ゲランドの塩」 です。
フランスのブルターニュ半島南部にあるゲランドの塩田で海水を天日干しして作られた塩で、
わずかにしっとりしており、角が立った塩辛さやクセもなく、
和洋問わず、どんな料理にも使い易い「塩」だと思います。

肉や魚を焼く時は、この「塩」と少しの胡椒があれば他の味付けは何もいりません。
我が家の子ども達はシンプルにこの「ゲランドの塩」だけで味付けされた肉や魚のソテーが大好きです。

また、お菓子やパンを焼く時にもこの「塩」を使います。
クッキーなどにはほんのひとつまみ入れただけでもグッと味わいが深くなり、
甘みの中の最後に感じるわずかな塩味がとても美味しさを引き立ててくれます。

私の特に大好きなこの「塩」を使った食べ方は、
厚切りの食パンにこれまた厚めにカットした無塩バターを乗せて「ゲランドの塩」をパラパラと振ってトーストして食べることです。
ジュワッっとバターが溶けたところに、程よい風味の塩味が加わり、
食パンを一度に一斤食べてしまえそうなくらい、美味しくいただけます。
(ダイエット中の私は、毎日食べたい気持ちを抑え、この食べ方は月に一度のオフ日のご褒美にしています)

おにぎりや野菜のナムルには「ろく助塩」

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我が家の子ども達は「ろく助塩」で作ったおにぎりが大好きです。

この「塩」は、国内製造された粗塩に、
国内で採れた干椎茸、昆布、干帆立貝の旨みを独自の方法で加えた「調味塩」で、
風味はまろやかで旨みを強く感じます。
それもそのはず、このろく助塩には塩化ナトリウムの他にグルタミン酸やグアニル酸、
イノシン酸などの旨み成分が多く含まれているからです。

次男はまだ4歳なので基本、料理の味付けは薄味にしており、おにぎりも塩を加えず、
ご飯に少しのしらすを混ぜただけのほんのわずかな味付けのおにぎりを
よく作って食べさせていたのですが、
3歳を過ぎた頃から、味けのないおにぎりに対して食の進みが悪くなってきたので、
この「ろく助塩」をほんのひとつまみ加えておにぎりを作ったところ、
すごく美味しい!と一度に3個もおかわりをしました。
それ以来次男は「ろく助塩」で作ったおにぎりが大好きになりました。

わずかな塩味や旨味を加えることで子どもの食の進み方がずいぶんと違うんだと感じた経験でした。
(17歳の長男も、物心ついた頃からこの「塩」で作る塩むすびが大好きで、海苔もいらないと言います。)

また、小松菜やもやしなどのナムルにはこのろく助塩と胡麻油だけの味付けでとても美味しく仕上がります。

パスタや野菜の茹で汁、塩もみには「伯方の塩」

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上記の「ゲランドの塩」や「ろく助塩」は本当に美味しい「塩」ですが、
少しばかり値段もするので一度に多くの量の「塩」を使う
パスタや野菜を茹でる時や塩もみをする時などはとてもではないけれど使えません。
なので、量を気にせず使える比較的安いけれど美味しい「塩」として「伯方の塩」 も常備しています。

あの軽快なフレーズのCMでお馴染みの「伯方の塩」は愛媛県今治市の大三島にある工場(他2工場)で作られています。
化学薬品を一切使わずに作られ、「にがり」成分がほどよく残っており、
成分の殆どが塩化ナトリウムの塩に比べてまろやかな美味しさがあります。
それでいて手頃な値段で手に入るので、我が家では一度に多くの塩を使う調理の時には欠かせない存在です。
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まとめ

・色々な「塩」を試してみて「マイソルト」を見つけてみましょう。
・料理や調理方法によって「塩」を変えるとより一層美味しくなります。

購入先

●「ゲランドの塩」
ゲランドの塩
カルディや輸入食品を取り扱うお店で購入できます
●「ろく助塩」
福屋広島駅前店6F「クロワッサンの店」にて購入できます
●「伯方の塩」
最寄りのスーパー、ドラッグストア、コンビニ等で購入できます

(担当ライター:まるぱん子