発達障害のはなし②【就学相談】ってなあに?

この記事は2021年7月29日に作成および更新したものです。
おでかけやご利用の際は公式サイト等で最新の情報を確認してください。
syuugakusoudan-main
こんにちは。
シリーズで書かせてもらっています、発達障害についての第二弾記事です。
第一弾は【療育】についてでした。

今日は障害のある子が利用できる【就学相談】についてまとめていきますね。

筆者は広島市に住んでいるので基本的に広島市の情報になりますが、就学相談自体は全国どこでも、広島県の他の自治体でも受けることが可能ですので、お住いの自治体にご確認くださいね。

▼この記事を読んで分かること
◎【就学相談】てなあに?
◎【就学相談】ってどうやって受けるの?
◎小学校就学時の選択肢は?

この記事を読めば、就学相談は何なのかと受ける方法が分かるので、ぜひ参考にしてみてください。

1.就学相談ってなあに?

まずはそもそも【就学相談】って一体なあに?っていうところからお伝えしていきます。

広島市のホームページには以下のようにあります。

障害のある児童生徒一人一人の教育的ニーズに応じた適切な教育を行うため、次の場合に就学相談を行っています。

★新たに市立小学校へ入学する場合
★新たに特別支援学校へ入学する場合
★市立中学校入学段階での特別支援学級への入級が必要であると思われる場合
★特別支援学校と市立小・中学校間で転学する場合
★広島市内へ転居した場合


つまり就学相談とは小学校入学時に限らず、義務教育の期間中、対象児が希望すれば受けることが可能です。
しかしこの度の記事では小学校就学前年長児が受ける場合についてまとめたいと思います。

我が子は6歳で今認可保育園に通う年長さんです。
発達障害を抱えており、小学校就学に当たって【就学相談】を受けることにしました。

【就学相談】の意義

では【就学相談】の意義について。

広島市のホームページには以下の通り↓↓↓

社会のノーマライゼーションの進展、障害の重度・重複化などの特別支援教育を巡る状況の変化を踏まえ、障害のある児童生徒一人一人の教育的ニーズに応じた適切な教育を行うため

発達障害の子たちだけに限らず、色んな支援を必要とする子どもたちがいます。
そう言った子どもたちが公平な教育を受けるためにどの環境が適切か、専門の相談員の方に相談したり事前に学校見学したりしながら就学先を決めていきます。

筆者はまだ【就学相談】の途中段階ですが、相談員の方に色々な説明を聞き小学校生活が少しイメージできるようになってきました。

【就学相談】の流れ

年長児を対象に行う小学校入学前の【就学相談】については相談が4月1日から可能です。
電話による申し込みでスタートします。
大体の流れは以下の通りです↓↓↓↓

1】相談申込(保護者からの電話による申し込み)
【2】面談(子ども同伴)
【3】園との連携
【4】面談または電話
【5】学校見学
【6】意向確認

電話相談を経てまず特別支援教育相談員の担当の方が決まり、その方と面談します。
その時に就学先の選択肢についてそれぞれの特徴について教えていただきました。
その後、今在籍している幼稚園・保育園に相談員さんが見学に来てくれ普段の様子や困りごとを把握。
適宜電話で相談したりしつつ、秋口に実際に通うことになる学校へ見学に行きます。
このように時間をかけて、指導員の方と一緒に子どもの適切な教育環境を考えていきます。
プロの相談員の方がずっとついてくださるので安心です。

2.発達障害を抱える子の就学先の選択肢は?

では障害を抱える子たちの就学先の選択肢はどのようなものがあるのでしょうか。

選択肢としては4つあります。


【1】通常学級

【2】特別支援学級

【3】特別支援学校

【4】通常学級+通級指導教室


それぞれの子どもの特性、特徴、また保護者の希望や在籍している園での様子等から総合的に判断してどの場所がその子にとって一番適切な環境のか、を考えて決めていきます。

就学の選択肢としては通常学級特別支援学級特別支援学校の3通りとなります。

さらに通常学級に在籍しながら保護者同伴のもと通級指導教室を設置している学校に週一回程度通い、特性に応じた特別な指導を行うこともあります。(通常学級+通級指導教室)

この場合すべての公立小・中学校に通級指導教室が設置されているわけではありませんので、場合によっては別の小学校にその時間だけ行く必要があります。

参考までに通級指導教室が設置されている学校一覧はこちら


付け加えますと、特別支援学級⇒通常学級通常学級⇒特別支援学級という転籍についても広島市は本人の様子を見ながら行うことが可能と言われています。

子どもたちは日々発達していきますし、その時その時によって適切な学習環境を整えてあげたいなと思います。


では、それぞれについて少し詳しくまとめますね。

【1】通常学級

通常学級は、地域の学校に設置されていて基本的に  集団での一斉指導が行われます。             
およそ35人くらいの児童に対して教師1人が一斉指導を行います。

文部科学省のHPには以下のようにあります↓↓

小学校、中学校、高等学校等にも障害のある児童生徒が在籍しており、個々の障害に配慮しつつ通常の教育課程に基づく指導を行っています。

また必要に応じて配慮を必要とする子のために授業方法や教材等の工夫・配慮が行われています。
つまり通常学級にも発達障害を抱える子どもたちも在籍していて適切な支援を受けながら学校に通っているということです。
診断があるからと言って必ず特別支援学級に在籍となるわけではなく、通常学級を選択することも出来ますし必要に応じて通級指導教室に通うことが出来ます。
全く支援が受けれないということではありません。

【就学相談】を通してその子にとって適切な環境を考えて決定していきます。

【2】特別支援学級

二つ目は特別支援学級についてです。
同じく地域の学校に設置されていますが、通常学級とは違い少人数制となっており最大8人くらいの児童に対して教師1人が指導を行います。
他に指導員の先生がついて特性に合わせた支援とともに個に応じた指導を行います。
また、特別支援学級には『知的障害特別支援学級』と『自閉症・情緒障害特別支援学級』の2種類があり、それぞれカリキュラムが異なっています。
『自閉症・情緒障害特別支援学級』は通常学級と同じ教科書同じカリキュラムで学習を進めます。
ただ通常学級と異なり「自立活動」という科目があります。

以下、文部科学省のHPよりの抜粋です↓↓

小学校、中学校等において以下に示す障害のある児童生徒に対し、障害による学習上又は生活上の困難を克服するために設置される学級。

【対象】 知的障害者、肢体不自由者、病弱者及び身体虚弱者、弱視者、難聴者、言語障害者、自閉症者・情緒障害者


【3】特別支援学校

特別支援学校についてです。
障害の程度が比較的重いなど、より支援の必要な子どもたちに対して発達に合わせたきめ細やかな指導が行われています。

同じく文部科学省のHPには以下のようにあります↓↓

障害のある幼児児童生徒に対して、幼稚園、小学校、中学校又は高等学校に準ずる教育を施すとともに、障害による学習上又は生活上の困難を克服し自立を図るために必要な知識技能を授けること目的とする学校。

【対象】
視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者又は病弱者


3..就学相談を受けるには?

では【就学相談】を受けたいという時はどうしたらいいのでしょうか。

前述したとおり、広島市青少年総合相談センターに電話をかけることで相談が可能です。

子どもが年長児となる4月1日以降なら相談可能です。

ちなみに筆者は4月末頃に電話をかけて相談開始しました。


広島市青少年総合相談センター

名称 広島市青少年総合相談センター 広島市青少年総合相談センター
(分室)
住所 広島市中区国泰寺町4-15 広島市東区光町二丁目15-55
TEL 082ー504ー2197 082-264-0422

4.まとめ

いかがでしたでしょうか。
「小学校、中学校における、学習障害、注意欠陥多動性障害、高度自閉症等の発達障害の可能性がある児童生徒は6.5%程度の在籍率と通常学級の15~16人に一人は支援の必要な子どもがいる」という文部科学省のデータもあります。
これは平成24年のデータなので今はもっと増えている可能性もありますね。
親としては「出来る事なら通常学級でたくさんの刺激を受けながら集団での学習が出来たら・・・」という想いもなくはないのですが、一番重要なのは「本人が楽しく安心安全に学校に通う」ということです。
さらに必要な支援を受けながら「必要な勉強に主体的に取り組んで欲しいな」という気持ちもあります。
今はまだ学校見学を控えた段階ですが、しっかりと実際の様子を見て、本人の希望も聞きながら今考える最適な選択が出来たらいいなと考えています。
背伸びせずに息子に合った教育環境を整えてあげたいなと思っています。

支援の必要な子どもたちが適切な支援を受けながら公平な教育が受けられたらいいですね。



関連記事はこちら↓↓↓

(担当ライター:サニー