みなさんご存知の「こびとづかん」。
大人たちは一瞬「え!?なんだか気持ち悪い・・・」と思ってしまうようなこびとの絵。
でもこんな“キモカワイイ” がなぜか子どもからは大人気。
昆虫でもない植物でもない、ふしぎな生物「こびと」と少年の出会いから話が始まります。
ある日、犬のガルシアが何かの抜け殻を捕まえてきます。
少年はこれがなにか分からず、おじいさんに尋ねます。
するとおじいさんは「これはクサマダラオオコビトの抜け殻じゃよ」と教えてくれます。
さらに、世の中は他にもたくさんの種類のこびとがたくさんいることも教えてくれました。
その「こびと」とやらの種類がたくさん記録されたものが「こびとづかん」なのです。
早速、「こびとづかん」を借りて、こびとを探しに森へ入っていった少年。
森の中を探してみるとクサマダラオオコビトやリトルハナガシラなどさまざまなこびとに出会うのです。
こびとづかんによると、クサマダラオオコビトには、頭についた「トウチン」と呼ばれる触手のようなものがあり、それをつまんで捕まえるそうです。
またクサマダラオオコビトはとても臭いようで、触るときには注意が必要、とも書かれています。
ちなみに牛乳で洗ったらニオイが落ちるそうですよ。
他にもこびとづかんによると、リトルハナガシラは集団行動が得意だそうです。
捕まえるときは正面から捕まえにかかるとひどい目に遭うんだとか。
なので、捕まえるときは後ろから縄で縛るといいみたいですよ。
こんな風に「こびとづかん」には、本当に存在する生き物のように、いろんなこびとの種類や特徴が書かれています。
わくわくしながら、いろんな種類のこびとを虫かごに入れて帰った少年。
おじいさんはそこで少年に諭すように声をかけます。
こびとにも家族がいるということ、家族と離れ離れになった時に自分はどう感じるか、自分の好奇心だけで生き物を粗末に扱ってはいけないということ。
大人でもウルっときてしまうようなおじいさんの言葉。
子どもも大人も学びが多い本ですよ。
またこの「こびとづかん」のほかにも「みんなのこびと」や「いーとんの大冒険」「こびと桃がたり」などさまざまなシリーズがあるので、ぜひ一度子どもと一緒に読んでみてくださいね。