骨をつくるのにカルシウムが必要なのは、みなさんご存じだと思いますが、
カルシウムだけを摂っても、骨は伸びません。
丈夫な骨をつくるには、カルシウムだけでなく、コラーゲンをつくるアミノ酸やビタミンC、
骨を構成するリン酸カルシウムになるためのリンやカルシウムの吸収を促すビタミンDなどが必要です。
子どもの身長が伸びるということは、骨が伸びるということを意味します。
子どものうちは、一個の骨の両端に成長線とも呼ばれる「骨端線(こったんせん)」という軟らかな軟骨部分があって、
この骨端線の発育に成長ホルモンが作用するのです。
そして、骨端線の軟骨部分にカルシウムなどが沈着して骨となり、
こうして骨が伸びて腕や足が長くなっていくわけですね。
ですから、この一定期間にしか存在しない骨端線がある時期に、十分に成長を促進するためには、
栄養素をバランスよく摂ることが重要なポイントになってきます。
骨を作ったり、成長ホルモンの分泌に良い影響を与えるために、
良質のたんぱく質を十分に摂取させるとともに、脂肪の多い食事は肥満の原因となるだけでなく、
肥満そのものが身長が伸びる時期を短くしてしまうので、低脂肪食にすることも必要です。
つまり、子どもの身長を伸ばすために、6大栄養素である、
糖質(炭水化物)、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維
これらを、バランスよく摂取することが、基本の食事となります。
とはいえ、今は親も共働きの時代。
毎日、これだけの栄養素がそろった食事を用意するのが大変ですよね。
食事でカバーできない栄養素は、「サプリメントで摂取する」など工夫をするのも、一つのやり方です。