マイホーム購入の 第一歩!「住宅ローン」を学ぶママのための座談会

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マイホーム購入は人生の中でも大きな買い物です。
そして気になるのは購入できるかどうかの資金面。
お金のことはなかなか友だちにも相談しにくいもの。
夢を実現するための最初の一歩として、
この座談会では
住宅ローンの疑問や金利タイプの選び方について、
ママンペール読者と意見交換しながら、
『ファイナンシャルプランナー』の石田知美さんが
わかりやすく解説します。マイホーム購入を
検討している人は、ぜひ参考にしてください。


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ファイナンシャルプランナー
石田 知美さん

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®/金融機関・大学・各企業・一般消費者向けセミナー等を幅広く行う。わかりやすい語り口には定評がある。


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『 金利タイプや返済期間など
住宅ローン選びで考えることは
たくさんありますね 』


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『 複数の住宅ローンを
比較・検討することが
大切ですね 』


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『 低金利の今のうちに
【フラット35】で
将来の金利上昇リスクを
回避するのもありますね 』


まずは知っておくべし!住宅ローンの金利タイプ

B子ママ:私は7年前に住宅ローンを借りて新築マンションを購入したのですが、そのとき住宅ローンについてもっと勉強しておけばよかったなと思っています。
石田FP:金利タイプは固定ですか?
B子ママ:全期間固定だったはず…。あれ?一定期間の固定かな…。
石田FP:一定期間の固定だったら、金利の固定期間が終わったあとは金利が変わってくるので、一度確認した方がいいですね。
C子ママ:石田FP、そもそも固定金利ってなんですか?
石田FP:住宅ローンには〔全期間固定金利型〕と〔変動金利型〕があるんです。全期間固定金利は借りたときに返済終了までの金利が決まりますが、変動金利は世の中の景気の上下にあわせて金利が上下します。変動金利の方が全期間固定金利より金利が低いので、ぱっと見、変動金利は安くてよいと思われがちですが、将来的に金利が上昇していくと、変動金利の方が結果的に高くなるかもしれません。
あと、〔固定金利期間選択型〕というものもあります。これは、B子ママが利用しているかもしれない、最初の3年間や5年間、10年間など一定期間は金利が固定されるものです。
C子ママ:へぇ〜、そうなんですね。
石田FP:これまでは低金利が長く続いてきたので、変動金利といっても実質的に固定金利のようなものだったので、変動金利が人気だったんですが、7月に日本銀行の追加利上げもあり、10月から変動金利の金利を引き上げる金融機関もでてきて、これから先の住宅ローン金利はどうなるかわからない…と言えますね。現在すでに変動金利で返済されている方も、まだ金利が低い今のうちに借換えを検討してみるのも、いいタイミングかもしれませんね。


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住宅ローンはどう探す?

A子ママ:現在マイホーム探しをしているのですが、住宅ローンはハウスメーカーから紹介された金融機関で借りた方がいいですか?
石田FP:ハウスメーカーが提携する金融機関で金利が安く借りることができる場合もあります。また、お勤め先によっては、会社の福利厚生の一環で安く借りることができることもあります。なので、最初からひとつに決めるのではなく、色々な住宅ローンを比較・検討して、複数の見積もりをもらうことがおすすめです。
B子ママ:なんだか引越業者に見積もりをもらうのと似ていますね(笑)。ネット銀行で借りるのもありますか?
石田FP:一般的に金利が低いネット銀行も選択肢の一つになりますよね。ただ、ネット銀行は店舗が限られているので、相談のしやすさとか使いやすさとかを確認した方がいいですね。


住宅ローン選びで考えること

A子ママ:先日、変動金利で40年ローンを試算してもらいましたが、返済期間は何年にするのがいいですか?
石田FP:これまで住宅ローンの返済期間は35年が一般的でした。全期間固定金利の【フラット35】も、文字どおり最長35年のローンですね。ただ最近は返済期間を40年、50年と伸ばすことで、月々の支払いを少なくしたり、借入金額を増やすことができるようになりました。
ちなみに【フラット35】にも、長期優良住宅なら50年ローンにできる【フラット50】がありますよ。
C子ママ:50年ローンはすごいですね。何歳まで返済するんだろ?(苦笑)
石田FP:30歳で50年ローンを借りると、80歳まで返済が続くんですよね。定年後に年金だけで住宅ローンを返すのは大変です。「定期的な収入があるうちに住宅ローンは完済すべし!」を原則に考えてみるとよいですね。
ところでみなさんは、住宅ローンには〔元利均等〕と〔元金均等〕の2種類の返済方法があるのはご存知ですか?
B子ママ:知らないです。
石田FP:元利均等は、毎月の返済額(元金+利息)が一定なので、毎月決まった額を返せばいいです。わかりやすいですね。一方で元金均等は、毎月の返済額のうち元金の額が一定なものです。まだ返済していない元金に対して利息がつきますから、元利均等と比べると、元金均等は返済当初の返済額は高くなるものの、元金が減るスピードが速いので、トータルの返済額は少なくなります。
A子ママ:団信には入った方がいいですか?
石田FP:団体信用生命保険のことですね。団信に入っておけば万一の場合にローンが完済になりますので、残される家族のことを考えると加入した方がいいと思います。がんなどの三大疾病も保障対象になっていたり、金融機関によって保障の範囲が違います。団信にも色々な種類があるので、住宅ローン選びのポイントのひとつですね。
C子ママ:団信は加入した方が安心ですね。
石田FP:ちなみに【フラット35】では、ご夫婦で借りた場合、「デュエット」(ペア連生団信)というのがあります。金利は少し高くなりますが、連帯債務のご夫婦どちらかが亡くなってもローンは全額完済になりますから、共働きのご家庭にはおすすめですね。
C子ママ:なるほど…住宅ローン選びでは、色々なことを考えないといけないですね。


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自分にピッタリな住宅ローンの見つけ方

C子ママ:結局のところ、住宅ローンはどう選べばいいのかな…。
石田FP:まずは、最初にお話しした全期間固定金利と変動金利といった「金利タイプ」を選ぶところからです。家計や貯蓄に余裕があって、将来金利が上昇して返済額が増えても大丈夫な方や、そもそも借入額が少ない方、返済期間が短い方なら、変動金利が向いているでしょう。
一方で、貯蓄があまりない、収入が安定していないという方は全期間固定金利が安心です。ママンペール読者のみなさんのように、お子さんがまだ小さくこれからどんどん教育費がかかる中で、長く住宅ローンと付き合っていく方は、全期間固定金利にしておくと、将来の金利上昇に対する不安を取り除くことができるのではないでしょうか。
まだ金利が低い今のうちに全期間固定金利の【フラット35】で返済額を確定させるのも一つの選択肢ですね。
さらに【フラット35】では、省エネ住宅のZEHや長期優良住宅などの質の高い住宅の取得や、こどもの人数に応じて金利が引き下がるお得なメニューもありますので、考えてみてはいかがでしょうか。



座談会を終えて…

編集部より
今後の住宅ローン金利の上昇がニュースなどで話題になる中で、しっかり勉強して住宅ローンを選ばないといけないですね。今回の座談会は、三者三様の住宅事情がありながら、今後にとても役立つ内容となりました。名前はよく耳にする【フラット35】についても理解を深めることができたようです。



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