国際バカロレア学習者像⑤ Principled 信念をもつ人

■国際バカロレア学習者像とは?
国際バカロレア(以下IB)は今世界で最も評価が高い国際教育プログラムです。2023年1月時点で159カ国、5600以上の教育施設で7700以上のプログラムが提供されていて、現在も導入数を増やしています。IBの大きな特徴として学習者像というものがあり、10の目指すべき目標として定められています。今回はその1つである「Principled 信念をもつ人」についてお話します。
■Principled 信念をもつ人
IBは、信念をもつ人について「私たちは、誠実かつ正直に、公正な考えと強い正義感をもって行動します。そして、あらゆる人々がもつ尊厳と権利を尊重して行動します。私たちは、自分自身の行動とそれに伴う結果に責任をもちます。」と示しています。未だに世界は戦争や差別で苦しんでいる人がたくさんいます。将来世界で活躍する人を育てるIB教育にとって、信念をもち、正しい行いを、責任をもって成し遂げることができる人になるということは、何より大切なことです。
■幼児期にどのように信念をもつか
まだ幼い子どもたちにとって、「信念をもつ」というと少し難しく感じてしまうかもしれません。しかし、幼児期の子どもたちでも善悪の概念や、嘘はついてはいけない、仲直りしたいときには素直に謝るなど、子どもたちなりの倫理観をもっています。この信念を育てるためにまず大切なのは、絵本の読み聞かせです。絵本や物語は登場人物のやりとりを通して様々な信念を育ててくれます。また、ごっこ遊びや友達との何気ないやりとりからも、子どもたちがそれぞれの信念をもつきっかけになることがあります。
■本園が目指す「信念をもつ人」の育て方
認可保育園として日本初となるIB認定園となったつきのひかり国際保育園をはじめ、フルムーンインターナショナルこども園おおの・おおたけなど本法人の各園は、IBの学習者像を常に念頭において教育保育を行っていきます。信念、道徳、倫理観などは、時には大人が押し付けてしまうことがあります。しかし、子どもたちは自分なりの信念を見つけ出すことが大切です。そのために本園のIB教育では、子どもたちが主体的に学ぶ活動を通して、間違ったり、友達とぶつかったり、先生と対話したりすることで、信念をもつ人へと成長していきます。