国際バカロレア学習者像② Knowledgeable 知識のある人

■国際バカロレア学習者像とは?
国際バカロレア(以下IB)は今世界で最も評価が高い国際教育プログラムです。2022年7月時点で160カ国、5500以上の教育施設で7500以上のプログラムが提供されていて、現在も導入数を増やしています。IBの大きな特徴として学習者像というものがあり、10の目指すべき目標として定められています。今回はその1つである「Knowledgeable 知識のある人」についてお話します。
■Knowledgeable 知識のある人
IBは、知識のある人について「私たちは、概念的な理解を深めて活用し、幅広い分野の知識を探究します。地域社会やグローバル社会における重要な課題や考えに取り組みます。」と示しています。ただ単に知識として学ぶだけでなく、体験と組み合わせたり、地域の方と交流したり、国際感覚を育んだりと、様々な形で知識を習得していくことが大切です。
■幼児期に育てる知識欲
幼児期の子どもたちは「なんで?どうして?」と大人に聞いてきますよね。この疑問と興味を持つことは子どもにとって非常に大切なことです。疑問が解決されて「わかった!」となったときは子どもにとって大きな成長の瞬間となります。幼児期に子どもが知識を増やすためには、様々なことに興味を持つような環境設定、しっかり時間をかけて疑問に対する答えを探求する機会、そして大人がじっくりと向き合う姿勢が大切になります。本園でもこれらの点に気をつけて日本人保育士と外国人講師が教育保育にあたっています。
■本園が目指す「知識のある人」の育て方
認可保育園として日本初となるIB認定園となったつきのひかり国際保育園をはじめ、本法人の各園はIBの目指す学習者像に関連した教育保育を行っていきます。IBでは教育保育の柱となるカリキュラムとしてPOI(Program of Inquiry探求プログラム)というものがあります。この中で、子どもたちに知識として学んでほしいことを盛り込んでいます。知識を与えるというと、先生が一方的に生徒に対して情報を伝えるというこれまでの画一的な手法が思い浮かびますが、大切なのは子どもが知りたいという知識を、興味にもとづき体験や活動など様々な手段を用いて、子ども自身が能動的に学んでいく姿勢を養うことだと考えています。