国際バカロレア学習者像① Inquirer 探求する人
■国際バカロレア学習者像とは?
国際バカロレア(以下IB)は今世界で最も評価が高い国際教育プログラムです。2021年11月時点で159カ国、5400以上の教育施設で7400以上のプログラムが提供されていて、現在も導入数を増やしています。IBの大きな特徴として学習者像というものがあり、10の目指すべき目標として定められています。今回はその1つである「Inquirer 探求する人」についてお話します。
■Inquirer 探求する人
IBは、探求する人について「私たちは、好奇心を育み、探究し研究するスキルを身につけます。ひとりで学んだり、他の人々と共に学んだりします。熱意をもって学び、学ぶ喜びを生涯を通じてもち続けます。」と示しています。「好きこそものの上手なれ」という言葉の通り、人は興味を持つことや好きなことに夢中になって取り組み、深く追求していくことができます。
■幼児期に育てる探究心
幼児期の子どもたちは探究心のかたまりです。「どうして?」「なんで?」「これはなに?」と、大人から見るとなんでもないことにも興味を持ちます。この「ふしぎだな・おもしろいな」の種が大きな花を咲かせるように、子どもたちが心ゆくまで探求することができる環境を準備することが大切です。本園では、野菜に興味を持った子どもと一緒に園の畑で野菜を育てたり、虫が好きな子どもと虫を育てたり、光のはたらきについて学んだりして、子どもの興味にもとづいて探求する活動を行います。このような活動をIBの探求サイクルと呼ばれる取り組みを通して、導入・整理・連携など様々な試みを取り入れ、幼児期における探究心を育てます。
■本園が目指す「探求する人」の育て方
認可保育園として日本初となるIB認定園となったつきのひかり国際保育園をはじめ、本法人の各園はIBの目指す「探求する人」を育てるために、主体的な学びを大切にしています。先生が保育内容や活動等を一方的に決めるのではなく、子どもたち自身がやりたいことを考え、話し合いをしたり物事を決めたりします。この主体性が育っている子どもは、何事にも興味を持ち能動的に行動することができます。幼児期に育った探究心が生涯に渡って学ぶ姿勢につながっていってほしいと考えています。