「ひとこと」変えてみませんか?『魔法のひと言』

お子様は、お母様の話を聞いてくれますか。自分に興味や関心のあることならば、夢中に耳を傾けてくれますね。では、お子様自ら耳を傾ける気持ちを引き出すには、どうすればいいのでしょうか。
「~しなさい。」「~したらだめよ。」「どうして~するの。」「なんどいっても~。」「もうしらない。」など、普段何気なく使いがちな「ひとこと」をちょっと変えるだけで、お子様との関係が驚くほど良く変わり始めるものです。 ある事例を紹介しましょう。


「ありがとう」ことばひと言

①朝起きて着替えが自分でできたら、「ありがとう。」
②ご飯を全部食べたら、「ありがとう。」
③食器を運んだら、「ありがとう。」
④お母さんの話が聞けたら、「ありがとう。」
⑤宿題ができたら、「ありがとう。」
⑥読み聞かせが終わったら、「ありがとう。」

「ありがとう。」は、上下関係に関わらず使う言葉であるからこそ、お子様は、お母様から信頼を受けていることを理解できるのです。


「ごめんね」ことばひと言

①靴の脱ぎ方や履き方を教えなかったとき、「ごめんね。」
②家事で忙し過ぎたとき、「ごめんね。」
③教え方が下手なとき、「ごめんね。」
④怒ってばかりいるとき、「ごめんね。」
⑤勉強を嫌がったとき、「ごめんね。」
⑥愚痴を零したとき、「ごめんね。」

「ごめんね。」は、目上の者が使う言葉なので、お子様に使いづらいものなので、効果的な言葉であると理解できるのです。


「聞いてね」ことばひと言

「お母さんさ、中国新聞の『ちゅーピーと学ぼう!』を読んだよ。世界で最大の動物は?て書いてあったの。知ってるかな。お母さんも知らなかったのよ。答えをさがしたのよ。あった。あった。『シロナガスクジラ』だって。毎日、新聞読もうね。なぎさ公園小学校のお友達が、クイズ形式で載せてくれてるよ。


「聞いてあげる」ことばひと言

「地球温暖化って何?お母さん、教えてよ。」
「うん、地球が暖かくなり過ぎて、人間や動物や植物が、今まで通りに生きるのが難しくなることだよ。」
「じゃあ、どうすればいいの。」
「そりゃあ、難しいことだけど、自動車にガソリンを入れないで、電気自動車にすることかな。」
「じゃあ、そうしようよ。」
「お父さんに相談しようか。」

まだまだ、親子の会話が続きます。
このように、お子様の疑問をしっかり聞き話すことで、お母様の話にも耳を傾け、幼児語からも抜け出し国語力が身につくという、一挙両得ということです。
このような会話は、日常茶飯事です。毎日の出来事をまず、お子様から伝えてくれます。その後は、お父様やお母さまの一日の出来事を、幼児語を捨てて、一人の人格を持った者同士の集まりだと考え、会話を進めることで、耳を傾けるお子様へと変身すると共に、国語力が実年齢以上のものへと繋がっていくのです。


「ほら、見て」ことばひと言

①「あそこを見てごらん。」と、在らぬ方を指さしお子様の目と耳を同時に集中させることができます。
②「はなこさま、あなたは、ひとりでおふろにはいったのですね。びっくりしましたよ。よって、ここに特大シールを貼ります。」とお母様は、お子様に希望することを、新聞の一面を作文することで、即、耳を傾けるお子様へと変身することでしょう。

《資料提供者》田邊・西山敬称略




岸畑恭仁栄会長