今年の夏休みは昨年度までと違って外に出る機会も増え、子どもたちは多くの経験を積むことができたのではないでしょうか。子どもにとって、いつもと違う場所での経験や友だちとの出会いは、成長する過程の中でとても大切なことです。将来の自己形成においても、小学校時代にどんな経験をし、どんな人と出会ったかということは、その後の人生においてとても影響を与えるものです。
成長につながる非日常体験
同じ釜の飯を食う
本校では、夏休みの期間に2・3・4年生の宿泊学習と、6年生は希望者のみですが、NZ異文化体験ツアーを実施しました。児童は、友人やホストファミリーと同じ釜の飯を食べる経験をしました。同じ場所で同じ経験をすることは、自分以外の人と一緒に生きていく上で、お互いを知るとても重要な経験となります。群れ遊びを通じて集団行動を身につける小学校の時期には、欠かせない経験となりました。
自分で決める
集団で行う宿泊学習では、様々な場面で非日常的な体験が多く、その都度子どもたちは自分で判断する場面に出会います。ある程度事前準備で係や役割は決まっていますが、細かいところは自分や友だちと話し合いながら決めないといけません。相手と決めることも大事ですが、自分自身で決めることができるかどうかもとても大切です。保護者の方から、低学年の時は一緒に荷物を子どもと用意するけれども、段々と子どもが成長するとともに、自分で決めてできるように途中から手を出さずに見守るというお話を聞きました。とても素晴らしいことだと思います。大人からすると、つい手を出してしまいそうになることでも、子どもが自ら行動することを黙って見守ることは、お互いの成長にもつながります。
困難にたじろがない
学校や毎日の生活の中で経験したことの積み重ねは、とても大事なことはいうまでもありませんが、宿泊学習や旅行などの非日常体験は、子どもたちが成長する上でとても大切なものです。安心できる環境から、一歩踏み出して行う冒険ともいうべき非日常体験でしか得られないものもあります。そのような経験が、子どもたちを一回りも二回りも大きく成長させることにつながります。本校では、多くのほんもの体験を通して、困難にたじろがず、困難を乗り越えていく姿勢を身に着けられるようにしています。