コロナ禍の宿泊体験学習

新型コロナウィルス感染症の心配が続いています。なぎさ公園小学校の特色の一つに自然体験宿泊学習があります。以前のような体験ができないまま3年目を迎えようとしていた今年、何とか宿泊学習はできないものかと先生たちは知恵を出し、工夫し、計画を立てて実践しています。それが、学校の施設を有効に活用する「学校宿泊」です。この「学校宿泊」体験の値打ちは、どんなところにあるのでしょう?

一年生の「夜の学校」

昨年の一年生は、月食の観察を行い、宇宙の神秘を目の当たりにしました。今年は、きれいな満月を見る会です。いつもとちがう「夜の学校」では、星座の模様のオリジナルかさづくり、芝の水やり、学校全体かくれんぼ、月の観察等々。最終下校時刻は、19時30分。夜の学校の一コマ一コマがなぎさっ子の心に深く刻まれました。

三年生の「学校宿泊」

初めてのお泊りに興奮気味の三年生。段ボールの秘密基地づくりで協力の大切さを学びます。メスティンと固形燃料で一人一人が炊飯の経験をします。家から持参したお好みのレトルトカレーをかけて食べると思わず「おいしい!」の声。初めての体験にわくわく、どきどきしました。みんなの笑顔が大満足のあかしです。

四年生の「学校宿泊」

「なぎさレスキュー大会」でプールを利用して、水中で力の抜き方を身につけたり、水の事故に備えて救命胴衣のつけ方を学んだり、真剣そのもの。夜のウォークラリーでは、〇〇先生を探せとばかりに時間を忘れて楽しみました。手作りの風鈴は、暑さを癒してくれたことでしょう。

六年生の「学校宿泊」

六年生は、四年、五年と続いて宿泊体験ができませんでした。修学旅行前に是非、宿泊体験をして、修学旅行に出かけたいと計画したものです。リーダーを中心に、自分たちで運営していきます。「学校宿泊」では、学年児童70名が、三年生以上の教室やオープンスペースを全部使って宿泊するため充分な距離を確保でき、感染対策上も安心です。断熱マットをしいて寝ることも平素はできませんが、災害時にはこのような避難場所での生活も余儀なくされます。こうした貴重な体験を通して生きる力を身につけてほしいとの願いから生まれたコロナ禍での「学校宿泊」。コロナ禍で失ったものも多くありましたが、子どもたちは毎日の暮らしを違う視点で体験し、新しい発見の連続だったことでしょう。

なぎさstyleならではの取り組みは今後も続きます。




渡邊あけみ校長