AI教材の可能性

なぎさ公園小学校では、今年度からAI教材「モノグサ」を全学年で導入しました。1、2年生は国語と算数、3年生以上では国語、算数、理科、社会、英語の5教科です。全児童が一人1台のタブレット端末を活用する取組みに期待を寄せています。

なぎさっ子の思考力・判断力・表現力の高さ

きっかけは、本校の学力について継続して分析した結果を見た時です。本校では、特に思考力・判断力・表現力などの力がたいへん高いことがわかってきました。理由は、授業の質によるものだと思います。小学校でも数少ない教科担任制を行っているため、専門性の高い教員による授業が充実しているからにほかありません。すべての教科で、問題解決的な学習展開で行われる授業は、児童一人一人の疑問や解決したい課題を取り上げて主体的、協働的に学ぶことができるよう様々な工夫をしているからでしょう。高学年では、全国平均を100とした時150近いスコアを出す教科、学年もあります。

幅広い知識・教養

一方、記憶に特化したいわゆる知識・理解の力は、前述の思考力・判断力・表現力に比べてもっと伸びる可能性を含んでいました。もっと伸ばしたい。多様な子どもたちを誰一人取り残すことなく育成する「個別最適な学び」をすべての児童に提供したい。このような思いから、昨年度1年生と6年生にAI教材を試行的に導入してみました。大きな効果がありました。

AI教材の効果

国語の漢字の習得は、地道な努力と練習が必要です。1年生では、漢字の習得に苦手意識のある児童が回数を重ねるにつれて繰り返し何度も取組み、しばらくすると満点をとることができるようになりました。さらには、時間がたった後も忘れないなど定着率も確かなものになったといううれしい結果も出ました。算数の計算や時計の読み方では、一人一人の苦手な課題をAⅠが分析して繰り返し出題します。5分から10分という短時間でたくさんの問題に取り組むこともできます。

可能性は無限大

「なぎさstyle」の学びは、本物に触れるなどの体験型の学習が特色の一つ。ICT教育と遠く離れているかのように思われがちですが、共通しているのは、どちらも主体的に学ぶ意欲や態度を身につけることができるということ。そして、自ら粘り強く課題に取組み、自分の歩む道をたくましく切り拓いていく力を養うことができるということでしょう。今や目の前に未来の教室が見えています。




渡邊あけみ校長