選ばれなかった道と意思決定

　『黄色い森の中で二本の道が分かれていた、残念ながら両方を通ることはできなかった。私は一人長い間立ち尽くした。できるだけ遠くの先の道を見ようとした。道が折れ曲がるところまで。』これは、詩人ロバート・フロストの「選ばれなかった道」の最初の一文です。私たちは人生において難しい決断を迫られることがよくあります。高校卒業後の進路の選択は、間違いなく、最大の岐路を迎える瞬間です。
　自分が何を望んでいるのかを正確に知っている人は多くないのではないでしょうか。親として、私たちは自分の最善の判断や意図を子供に押し付けなければならないと感じることがあります。もちろん、これには潜在的な利点と欠点の両方があります。私たち親は、健全なリスクを取ることが、多くの場合より大きな見返りをもたらすことを知っていますが、一般的にはより保守的なアプローチに傾いていると私は思います。もちろん、私は学生たちが計算不足の決定を下して自分の将来を危険にさらすことを主張しているわけではありません。しかし、人生の選択に直面したときは、プロセスの最後に得られる可能性のある報酬と、それが自分の長期的な将来にとって何を意味するのかを慎重に分析する必要があります。
　多くの場合、最も優れた結果を生み出すのは、自分が快適な状況から外れた思考を自分に強いたときだと私は考えます。適切な、または複雑な課題に直面しなければ、人はほとんど何も学べないと言えるでしょう。例えば、同じ具材をスープに入れ続けても、味が変わる可能性は低いのです。ただし、アプローチを変更すると、多くの場合より興味深い結果が得られ、場合によってはより良い結果が得られます。これは実際、国際バカロレアプログラムの前提の１つです。複雑な解決法はカリキュラムの基礎の1つであると考えられています。進歩や変化には、通常ある程度の間違い、相対的な苦痛や苦悩を伴います。しかし、逆境に直面しながら解決策を見つけることから、私たちはおそらく様々な感情を通じて最も多くのことを学びます。逆境ほど優れた教師はいないのです。
　フロストの最後の言葉を要約すると、彼は結局、草が生い茂っている道、すなわち人があまり行かない道を選びました。しかし、結果的にそれが彼の人生を素晴らしいものにしたのです。