お花見の季節がやってきました。窓の外には満開の桜です。また、週末は広島の川べりで特別な季節を楽しむことができました。これは広島で初めてのお花見で、今までの11回は仙台でした。どちらの都市もこの時期には固有の美しさを備えています。
仙台市で思い出すのは、2011年のお花見シーズンです。東日本大震災と津波が東北地方を襲った年でした。当時、私は東北インターナショナルスクールの校長でした。私たちは、春休み前最後の普通の一日を過ごしていました。宮城県は大雪で、子どもたちは休み時間に雪だるま作りを楽しんでいました。その後、14時46分に地震が私たちの地域を襲いました。まるで貨物列車が突然学校を通過したかのような衝撃でした。ひどい被害状況だったにもかかわらず、全員を無事に連れ戻すことができたのは幸いでした。もちろん、その後も多くの課題がありました。私たちの学校は1か月間閉鎖しなければならなかったのですが、まさに東北のお花見シーズンに学校を再開したのです。
震災後、学校に戻り、再開に向けた後片付けを手伝わなければなりませんでした。多くの壊れたアイテム、床に散乱した天井タイル、いたるところに粉々になったガラス、図書館に散らばった本、課題は山積みでした。しかし、私が最も驚いたのは、学校からの避難が必要だったため、教室の机やテーブルに残された未完成の子供達の作品でした。5年生のクラスが満開の桜のアートワークを作成して、花見シーズンの準備をしていたのです。これらの未完成の芸術作品は、絶望的な状況にある中で私にとって希望の象徴でした。これらの美しい作品は、後に生徒たちによって完成されました。
桜の木は、私たちの子供と同じように、年々成長し、時間をかけて開花します。同様に、教育にも時間がかかります。インターナショナルスクールでは、アカデミック英語を完全にマスターするのに5年から7年かかることがあります。成果が見られる年、もがき苦しむ年、足踏み状態が続き成果が見られない年があって、やっとマスターできるのです。桜の木が成長してお花見ができるようになるのに年月を要するように、適切な教育を受け、成果が見られるようになるまでにはかなりの時間がかかります。桜の木も年によって花が咲かないこともありますが、時間が経つにつれてバランスが取れてきます。英語のマスターにも同じように長い旅とプロセスがあることを、保護者と生徒本人が受け入れることが重要です。
国際教育への完全な投資には、時間と忍耐が必要です。短期間で習得できる魔法は存在しません。しかし、諦めることなく努力を続ければいつかは桜の木ように、綺麗な花を咲かせることでしょう。