今年のインフルエンザ事情

今年のインフルエンザは例年よりも早く流行の兆しがあり、夏の終わりには県内での学級閉鎖のニュースもありました。現在はすでに流行は収束していますが、特に小さなお子さんを持つご家庭では引き続き注意と備えが大切です。

未就学児の予防で重要なのは予防接種です。かからないわけではないけれども、重症化しにくいメリットがあります。10月中旬から接種が始まりますが、従来の注射に加えて昨年から「点鼻ワクチン（生ワクチン）」が導入されました。

注射ワクチン：子どもは2回接種が基本。およそ１～４週間あけて２回目を接種します。
点鼻ワクチン：鼻にスプレーするだけで済むため、注射が苦手なお子さんにも負担が少なく、1回で完了できるのが点鼻ワクチンの利点です。ただし、鼻が詰まっていると薬液が十分に行き渡らず効果が弱まることがあり、アレルギー性鼻炎などで慢性的に鼻の状態が悪いお子さんには向かない場合があります。そのため耳鼻科では、必要に応じてあらかじめ鼻のつまりを取ってから接種を行うこともあります。また、接種後に軽いインフルエンザのような症状が出るケースもあります。さらに、点鼻ワクチンはすべての病院で実施されているわけではないため、希望する場合は事前に医療機関に問い合わせて確認しておきましょう。

いずれの方法を選ぶかは、お子さんの体質や体調を見て、医師と相談して決めることが大切です。

未就学児がインフルエンザにかかった場合、出席停止期間は「発症から5日が経過し、かつ解熱後3日（小学生は２日）」とされています。発症日を0日目として数えるのがポイントです。熱が下がっていても食欲がない、体力が戻っていないといった場合は無理をさせず、全身状態を見て判断しましょう。

インフルエンザは誰にでもかかる可能性があり、とくに小さな子どもは影響を受けやすいもの。予防接種と家庭での手洗い・うがいを習慣づけ、もし発症したときにはしっかり休ませることが、家族みんなの安心につながります。

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