適切な治療と検査のタイミング

66-病院とのかかわり方について

近頃は新型コロナ以外の“季節外れ”の感染症が増えています。
例年であれば…
・夏に流行する「ヘルパンギーナ」
・冬に流行する「RSウイルス」
・同じく冬に流行する「インフルエンザ」
など

毎年同じような時期に同じ感染症が流行するため、流行する病気の季節を知っておくと予防や対策に役立ちます。しかし最近では夏に冬の感染症が流行ったりするので、別の時期でも注意が必要です。その1つが“インフルエンザ”。季節外れの流行が続き、当院でも夏に「発熱しました」と新型コロナの患者さんの中にインフルエンザも混じっていました。その理由として、コロナ禍に入った頃の2シーズンは流行がなく、予防接種を受けていない、感染機会が減ったなどで免疫が低下していることが原因と言われています。


発熱時の受診の目安は、熱があっても元気があるか否か

本格的な冬が近づき、風邪やインフルエンザが心配な時期。子どもが熱を出したり、風邪の症状で苦しそうだったりすると「病院に連れて行かなきゃ」と焦りがちですが、熱のみであれば早急に病院を受診する必要はありません。幼児の場合は、熱が出たときに機嫌や食欲に問題なければ、慌てて受診せず1日から2日は様子をみてもよいと思います。 とはいえ、初日でも心配であれば遠慮なく病院に行ってください。処置しても経過を見ていて、どんどん症状が悪化している場合には医療機関に相談しましょう。


次のような状態のときは、早めの受診をおすすめします。

食欲がなく、食事や水分がとれない
呼吸が苦しそう
何をやっても機嫌が悪い。好きなものに反応しない
ぐったりしている
高熱でしんどそう など

ただ発熱して医療機関に受診される際は、コロナウイルス以外にもこれからの季節はインフルエンザなどの感染症の疑いもあるため、必ず事前に医療機関に相談してからにしましょう。
幼いお子さんは病気に対する抵抗力が未発達です。そのため感染症にかかりやすく、その後の感染症によっては重症化することもあります。
「今の時期はこの病気はかかりにくい…」と思いこまず、適切な検査・治療を受けて、病気を見逃さないようにしましょう。





今井崇勝院長