●口腔内ケアの重要性
口腔内の細菌は、虫歯や歯周病、口臭の原因になります。歯周病菌は歯肉から毛細血管に入り、動脈硬化や虚血性心疾患、脳梗塞、肥満、糖尿病、認知症、骨粗しょう症などを引き起こします。また、歯周病菌は蛋白分解酵素を産生し、ウイルスが細胞内に侵入、増殖するのを手助けします。口腔内が不潔だと、細菌やウイルスと戦うIgA抗体による抗感染作用も減弱します。風邪、インフルエンザ、新型コロナウイルスの感染予防のために、口腔内ケアを行うことは、とても大切なのです。抗菌作用、自浄作用のある唾液は、就寝中にはほとんど分泌されず、起床時には口腔内細菌が最も増殖しています。食後の歯磨きだけでなく、起床後の歯磨きが勧められます。歯の表面だけでなく、歯間、歯茎との境目もしっかり、下の前歯の裏側は、歯ブラシを縦にして、柄に近い部分で掻き出すように磨きましょう。