【宮城県美術館コレクション 絵本のひみつ展】@ひろしま美術館

この記事は2024年7月9日に作成および更新したものです。
おでかけやご利用の際は公式サイト等で最新の情報を確認してください。
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【ひろしま美術館】2024年7月6日(土)~8月18日(日)に開催中の「宮城県美術館コレクション 絵本のひみつ展」
原画とじかに向き合うことで、絵本制作のために画家たちがどのような工夫を凝らしたのか、そのひみつを探ることのできる展覧会です。
今回は、そんな「宮城県美術館コレクション 絵本のひみつ展」をレポートします。

※会場内は撮影禁止です。特別に許可を得て撮影しています。

▼この記事を読んで分かること
◎「宮城県美術館コレクション 絵本のひみつ展」について
◎親子連れで楽しめるポイントについて
◎限定グッズや特別カフェメニューについて

この記事を読めば、「宮城県美術館コレクション 絵本のひみつ展」の概要や見どころがわかるので、ぜひ参考にしてみてください。

1.「宮城県美術館コレクション 絵本のひみつ展」って?

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山脇 百合子 ぐりとぐらのえんそく
1979年4月「こどものとも」277号(福音館書店)中川 李枝子・文


月刊絵本「こどものとも」(福音館書店)の初期作品と、そこから絵本の世界に羽ばたいていった作家たちの手による原画を中心に形成されている宮城県美術館の絵本原画コレクション。

1956年創刊の「こどものとも」は、洋画、日本画、漫画、商業デザインなどあらゆる分野の美術家たちが絵を寄せたことで知られ、美術家たちはその舞台で、思い思いの発想で絵を描いてきました。

「宮城県美術館コレクション 絵本のひみつ展」では、物語世界を魅力的に膨らませてくれる原画とじかに向き合うことで、描かれた世界に入り込んで遊ぶ体験、懐かしくあたたかな記憶が呼び起こされる体験を味わうことができます

加えて、表現を支える材料や技法、画面構成、さらに手の痕跡なども見て取れ、まさに「絵本のひみつ」を探れる貴重な体験ができるのです。

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林 明子 まほうのえのぐ
1993年4月「こどものとも」445号(福音館書店)林 明子・作

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山下 菊二 みるなのはなざしき
1973年「Sounds in Kiddy lands Series」8(ラボ教育センター)
さがのぶる・再話 Sarah Ann Nishié・英・文

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林明子の《ひよこさん》では、面相筆と呼ばれる極細の筆で細い線を内側と外側から引き重ねることで、ひよこのふわふわの羽毛を表現しています。

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長新太の《がんばれさるのさらんくん》では、ほぼ全画面に引っかいて毛羽立たせたりする技法を用い、象の体の質感も見事に表現しています。


「宮城県美術館コレクション 絵本のひみつ展」では、絵本制作のために画家たちがどのような工夫を凝らしたのか、そのひみつを探ることができます。

画家によって画法も画材もアイデアもそれぞれで、これが見れば見るほど面白いです。
それだけ子どもたちに本物の芸術を伝えたかったんだなと、画家たちの情熱が見て取れ、感動を覚えます。

以下はそんな一例です。
ちなみに、絵のそばには丁寧な解説があるので、とってもわかりやすかったです。

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関野凖一郎の《うしかたとやまうば》は、木版画で制作されています。版木の板目を流水文様として沼の表現に生かしています。

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朝倉摂の《てんぐのかくれみの》では、かくれみのを着て透明になった主人公を表すため、漫画でよく用いられるスクリーントーンを採用しています。

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こんなふうに、わかりやすくポイントを解説してくれています。

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20人の画家による多彩な原画の魅力を存分に楽しめます。

山田三郎の《きつねとねずみ》では、印刷された絵本という完成形を予測して、線画と彩色の絵を描き分けています。
中谷千代子の《かばくん》では、キャンバスに油彩で描かれた個性的な絵本原画を楽しめます。
アイデアや細部に至るこだわりなど、その「ひみつ」はぜひ実際に見てみてください♪

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山田三郎《きつねとねずみ》

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中谷千代子《かばくん》


秋野不矩|朝倉摂|太田大八|小野かおる|小野木学
小出保子|関野凖一郎|田島征三|長新太|富山妙子
中谷千代子|なかのひろたか|林明子|堀文子|矢吹申彦
山下菊二|山田三郎|山本忠敬|山脇百合子|吉井忠

(五十音順・敬称略)

2.親子連れで楽しめるポイント⭐︎

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「かばくん」や「ぐりとぐら」シリーズなど、ちびっ子に大人気の絵本作家の原画も展示されている「宮城県美術館コレクション 絵本のひみつ展」。
原画を鑑賞する以外に、親子で楽しめるスポットもあります

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入口ではかばくんと写真を撮れるよ!

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今回展示してある作家の絵本も読めちゃいます!

3.限定グッズや特別カフェメニューも!


「宮城県美術館コレクション 絵本のひみつ展」では、クリアファイルやポストカードといった今回の展覧会の限定アイテムも販売されています。

さらに、カフェ・ジャルダンでは、特別メニューとして「パンのたからばこ」「ひみつケーキ」を提供中
こちらは売り切れ必至です。

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ここでしか手に入らないアイテムもあります。

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原画たちの実際の絵本も販売中。
展覧会を見た後だと、一層絵本を楽しめますね。

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「パンのたからばこ」1,650円

くりぬいたパンに子どもたちが大好きなごちそうをたっぷり詰めこみました。何が入っているのかは、開けてからのお楽しみ。

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「ひみつケーキ」770円

まあるいコロンとしたこのピンク色の球体は、実はムースケーキ!中には何が隠れているのかな?

4.「宮城県美術館コレクション 絵本のひみつ展」概要

展覧会名
宮城県美術館コレクション 絵本のひみつ展
期間
2024年7月6日(土)~8月18日(日)
会期中無休
開館時間 9:00~17:00(入館は16:30まで)
入館料
一般1,400(1,200)円
高大生1,000(800)円
小中生500(300)円
※( )内は、前売りまたは団体(20人以上)の料金
美術館名
ひろしま美術館
住所
広島市中区基町3-2(中央公園内)
TEL
082-223-2530
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(担当ライター:編集部)