好中球が低い…?子どもの好中球減少症。治療と入院に向き合った体験談

この記事は2026年6月3日に作成および更新したものです。
おでかけやご利用の際は公式サイト等で最新の情報を確認してください。
青空と親子の後ろ姿の写真 好中球減少症の体験談
お子さんの血液検査の結果を見て「好中球が少ない」という聞き慣れない言葉に、目の前が真っ白になっていませんか?
「なぜうちの子が?」「いつ治るの?」と、スマホの検索画面を閉じられずにいるあなたへ。

私も「お母さん、娘さんの好中球の数値がかなり低いです」というお医者さんの一言で日常が一変しました。
その後ついた診断名は自己免疫性好中球減少症体の中のバイ菌と戦う好中球が少ない現実と度重なる入院に、仕事との両立に悩み、自分を責めることもありました。

でも、そんな私を救ってくれたのは、難しい医学的な知識だけでなく、「うちも一緒だよ」「ひとりじゃないよ」という誰かの温かい共感でした。

今、ひとりで不安と戦っているあなたへ、精一杯の想いを込めて私の実体験を綴ります。この記事を読み終えるころ、あなたの心が少しでも軽くなり、前を向くきっかけになりますように。

▼この記事を読んで分かること
◎「好中球減少症」とはどんな病気?診断がつくまでの流れ
◎「かかったら重症化」という不安。繰り返す入院生活のリアル
◎働くママが直面する仕事との両立と、予防薬という一つの選択肢

この記事を読めば、自己免疫性好中球減少症がどんな病気かが分かり、今の不安を少しだけ軽くするヒントが見つかるので、ぜひ参考にしてみてください。

1. 好中球減少症とはどんな病気?

血液検査の結果に「好中球(こうちゅうきゅう)減少」という聞き慣れない言葉がありました。好中球は白血球の一種で、私たちの体に入ってきた細菌などのバイ菌と戦ってくれる、いわば「免疫の主力部隊」のことです。この部隊が極端に少なくなってしまうのが、好中球減少症です。

好中球減少症の種類

お医者様からは、大きく分けて2つのタイプがあると説明を受けました。

先天性: 遺伝などで生まれつき好中球が少ない
後天性: 薬剤やウイルス感染などがきっかけで、ある日突然発症する

娘の場合、最初の入院時には数値があったため「後天性」の可能性が高いとのことでした。そこから、数値が上がったり下がったりする「周期性」なのか、ずっと低いままの「持続性」なのかを判断するために、何度も定期健診に通いました。

そしてついた診断名「自己免疫性好中球減少症」

結局、数値は上がることなく「持続性」と判断され、大学病院での精密な抗体検査を受けることに。検査自体は普通の採血が中心で、最終的な診断は、「自己免疫性好中球減少症(AIN)」
自分の免疫が、なぜか味方であるはずの好中球を「敵」だと勘違いして攻撃し、壊してしまう病気です。

お医者様から言われたことで印象的だったのが、「感染症がうつるタイミング自体は他の子と変わらない」ということ。保育園に行っている以上、感染症は必ず流行ります。1歳の当時、病気になりやすいのは仕方のないことだと割り切れました。

2. 自己免疫性好中球は治る?繰り返す入院と現実

入院中を連想させるくまのぬいぐるみ
「大丈夫、多くの場合5歳頃までには自然に治りますよ。そのあとはむしろ体が強くなる子も多いから」
という先生の温かい励ましに、どれほど救われたか分かりません。

でも、現実は想像以上に過酷なものでした。血液の兵隊さんが少ない娘にとって、保育園で流行るウイルスや菌はどれも強敵です。

・鼻水が続いていると思ったら、発熱、肺炎に発展する。
・高熱が下がらず、娘を抱えて何度も病院へ。
・退院した1ヶ月後に、また別の感染症で再入院…。

そんな生活が続くと、「私のケアが足りないのかな?」「あの時もっと早く病院へ連れて行けばよかった」と、自分を責めることも。どれだけケアに気をつけても、抗えない現実に私の心は折れそうになっていました。

3. 働くママのジレンマ。予防薬の服用と仕事の両立

予防薬と体温計写真
一番辛かったのは、やはり「仕事との両立」です。
入院が重なるたびに、職場のシフトは激減し、職場への申し訳なさと娘への不憫さで、板挟み状態でした。そんな中、主治医からの提案で一つの決断をしました。

それは「予防薬を飲む」という選択です。
予防薬には感染の重症化を防ぐ効果が期待できる一方で、継続して飲み続ける負担や、「耐性菌(薬が効かなくなる菌)」のリスクもあります。正直、決断するまではかなり悩みました。

でも、「少しでも重症化を防いで、娘が笑顔で過ごせる時間を増やしたい」という想いが勝ったんです。
予防薬を始めてからも一度は入院しましたが、その後、嬉しい変化がありました。以前なら悪化していた風邪を、娘が自力で治せるようになったのです!
彼女の中の「戦う力」が少しずつ、でも確実に強くなっていることを感じました。

4. 心がふっと軽くなった、あるタクシー運転手さんの言葉

気が滅入ってしまっていた私を救ってくれたのは、思いがけない場所での出会いでした。ある入院が決まった日、荷物を抱えて乗り込んだタクシー。そのタクシーの運転手さんが、4人のお子さんを育て上げたベテランママさんだったんです。

「うちの末っ子もね、よく入院してたのよ。気管支炎ですぐゼーゼー言っちゃって。仕事もあるのに、本当にお母さん、よく頑張ってるわ」 その言葉を聞いた瞬間、自分の中で張り詰めていた糸がプツンと切れて、涙が出ました。

「大変なのは私だけじゃない」「この苦しさを分かってくれる人がいる」それだけで、明日からも頑張ろうと思えたんです。 同じ病気や、同じように子どもの入院で悩んでいるママは、実はたくさんいます。私にとって「自分だけじゃない」という事実は、どんな薬よりも効く特効薬でした。

5. まとめ

「自己免疫性好中球減少症」という病気と向き合う日々は、ときに孤独で、真っ暗なトンネルの中にいるように感じるかもしれません。でも、最後にこれだけは忘れないでください。

あなたは十分頑張っている: お子さんが入院するのは、ママのせいではありません。自分を責めないで、まずは自分を労わってあげてください。
「いつか治る」を信じて:多くの先輩ママが「気づいたら数値が安定していた」という日を迎えています。成長とともに体は強くなります。
「ひとりじゃない」を力に: 支えてくれる病院も、共感してくれる方もいます。辛いときは、誰かに「大変だよ」とこぼしてくださいね。

今、この瞬間も頑張っているあなたと、お子さんの笑顔が少しでも増えますように。

※この記事は、医師から説明を受けた内容とわが家の実体験をもとに構成しています。お子さんの症状や体質によって状況は異なりますので、具体的な治療方針については、必ず主治医の先生とよく相談してくださいね。

(担当ライター:霜月みあ