この度機会をいただき、広島インターナショナルスクールの新しい校長として記事が書けることを大変うれしく思います。
教育とは、子供たちが他人への思いやりを持ち、創造的で責任感のあるリーダーに将来なれるよう力を与える、かけがえのない贈り物だと思っています。先入観などの雑念にとらわれることなく、身体の五感に意識を集中させ、現実をあるがままに知覚して受け入れることを養いながら、子供たちには複雑に絡み合った世界で成功するためのツールを身につけてもらいたいと常々思っています。
広島インターナショナルスクールでは、当校を卒業後、世界のどこに居ても、生涯にわたって学ぶ姿勢、チャレンジ精神、優れた市民性を発揮できる人材を育成することをミッションに掲げています。知識の獲得は常に必要ですが、今の世の中は、何を知っているかが重要なのではなく、知識をどのように応用または適用することができるかが重要です。また、コラボレーションとチームワークは国際教育の不可欠な要素です。インターナショナルスクールには、固定の自分の席がなく、全ての生徒はチームで学ぶことが習慣づけられています。国際教育は、ロボット的思考を生み出すことを意図したものではありません。知識の分析、クリティカルシンキング(批判的思考)、応用、問題解決能力など、社会のより大きな利益に貢献できるよう設計された、独創的で自主的な思考を今は求められているのです。
国際化が進み、世界が様々な形で繋がるようになった社会において、子供たちの可能性は無限です。学校という所は、すべての子供達が自分の可能性を最大限に発揮できる場所であるべきです。快適な体験に限定するのではなく、柔軟な考え方と行動が重要です。大きすぎる夢やコンセプトがなくても、子供たちを刺激し、独自の可能性に向けて推進することを目的とした、やりがいのある機会を数多く提供することで、人生への複雑で刺激的な踏み台を提供できることでしょう。自分の限界を自分に尋ねると、自ずと自分で自分の限界を決めることになります。子供の無限の可能性を信じ、子供たちがより良い未来への実践的な貢献者になれるよう、保護者の皆様にも、この変革の旅に参加していただき、思いやりと積極的な世界的リーダーの世代を育てるために協力していただきたいと思っています。