文化を体験して子供たちを教育する:日本の事例

 私は東北インターナショナルスクールの校長として仙台で11年間過ごしました。日本での生活は素晴らしい教育経験です。日本の集団精神は世界でも類を見ません。2011年の仙台での地震を生き抜いたことで、私はこのことを完全に理解することができました。逆境に直面したときでさえ、日本は再び立ち上がるという皆の支え合いで、冷静で断固たる姿勢を保ちました。
 ゴミを分別し、日用品を徹底的にリサイクルするなどの単純な行動は、人の心に良いものです。地球が温暖化の餌食になりつつある時代に、少なくとも、日本はその自然環境を皆で気遣い続けています。日本では自分のゴミは自分で選別し、世話をする責任があることをカナダの友人に知らせると、驚かれます。ほとんどの国では、そのような義務は「他人」に任せられています。「他の誰かがそれを行うでしょう」という感情です。
 住居や公共の建物に入るときに靴を履き替える習慣も、建物や人に敬意を払った行為だと思います。日本では、他人に対して敬意を示します。店、レストラン、またはビジネスに入ると、他の追随を許さないサービスが提供されます。
 日本の古くからある価値観は、昔からほとんどそのまま残っています。変化の激しいこの時代において、同じ価値観を持ち続けることは決して小さな偉業ではありません。私たちが自分の子供たちに伝え続けなければならない生命の要素です。私の母国であるカナダを含め、多くの文化や儀式が急速に侵食されていますが、日本は伝統と遺産を保持する独自の能力を維持しています。
 あなたの子供がインターナショナルスクールに通うか日本の学校に通うかに関わらず、そのような要素と集団的特性は、思いやりと責任ある市民を育てるために重要です。実際、広島インターナショナルスクールでは、グローバルなルーツを持つ生徒が多く在籍していますが、日本文化が持つ、驚くべき価値観と伝統を維持するために懸命に努力しています。多くの国が多くの点でより画一的になってきている一方で、日本はすべての町や都市、田舎、多くの島々や山岳地帯、そしてこの例外的な国を構成するすべての特別な隅々まで固有の独自性を維持することに成功しています。これらの貴重な特性と要素は、子供たちの教育において非常に価値があります。ですから、日本が次世代のために特別な方法で子供たちを教育し続けられることを願いましょう。そうすることで、日本は幸運にもこの素晴らしい土地に住み、経験し、または訪れるすべての人々に良い影響を与え続けることができるでしょう。




ジェームズ校長