子どもの自己肯定感についてお話します。

●はじめに


 自己肯定感は、ありのままの自分を認め、大切にしようとする気持ちです。心と体のみならず、やる気や人間関係、学力、仕事にも影響します。自己肯定感を高く維持できると、失敗や挫折にもめげず、自信を持って、目標に向かって進んでいくことができます。子どもの自己肯定感を高めるために、親ができることを考えてみましょう。


●親の言葉がけ


 親が子どもにかける言葉は、子どもの心に刻まれ、その後の生き方に大きく影響します。「早くして」「ちゃんとして」「勉強しなさい」は、自己肯定感を下げる言葉です。認める言葉「すごいね」「さすがだね」「いいね」、心を満たす言葉「ありがとう」「うれしい」「助かった」を意識して使ってみましょう。


●話をきくこと、アドバイス


 相槌を打ちながら、オウム返しに言葉を繰り返して、同じ目線で子どもの話を聞くと、子どもはそのまま受け入れられていると感じます。忙しいときには「後で聞くね」と言って、時間を作るようにします。親は感情に任せて怒ってしまいがちです。ひと呼吸置いて、親も子も落ち着いた状態で、子どもへのアドバイスを伝えます。危険なこと、やってはいけないことに対してのみ、厳しく叱るようにしましょう。人格や過去のことには触れず、行動の悪い部分のみを叱ります。頭ごなしの禁止ではなく、具体的な説明が必要です。


●笑顔でほめて、認めること


 子どもの良いところを探して、言葉にして伝えましょう。「目標に向けてがんばったね」と、結果ではなく、取り組んだ姿勢をほめることが大切です。小さな成功体験を積み重ねることが、自信につながります。子どもの手伝いや気づかいを喜び、感謝の言葉を伝えると、特別な見返りがなくても、人の役に立つ喜びを心と体に刻んでいきます。


●三つのゾーン


 心の状態は、穏やかなグリーン・ゾーン、怒りや興奮に満ちたレッド・ゾーン、落ち込んだブルー・ゾーンに分けられます。グリーン・ゾーンに早く戻してあげること、自分で戻る方法を伝授すること、そして、グリーン・ゾーンの幅を広げることが、親の役目といえます。


●親の自己肯定感を高める


 親の自己肯定感は、子どもの自己肯定感に影響します。親が笑顔で快活に生きていると、子どもはその姿を見習って、幸せな人生を歩んでいきます。自己肯定感は、年齢に関係なく、いつでも高めることができます。困難もとらえ方により、学びになります。子育ては自分育てでもあり、親も子育てをしながら学び、自信を持って生きていきましょう。


●おわりに


 親の関わりは、子どもの成長とともに、ヘルプからサポートへ変わっていきます。幼少期は親が愛情を伝えること、自立してからは自分で自分を認めることで、自己肯定感が高まります。
 「書く」ことは、話を聞いてもらうのと同じ効果があります。その日のよいことを綴る「いいこと日記」をつけると、感謝や幸せを引き寄せることができます。親子で取り組んでみるといいですね。





野村真二院長


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