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その悩み、お坊さんに聞いてみよ!【お寺の子育て相談室】⑨
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子どもの発達、友達関係、パートナーとの役割分担、仕事との両立......。
情報があふれる現代でも、子育ての悩みは尽きません。
むしろ、情報に振り回されて何が正解かわからなくなることも。
そんなママンペール世代が抱える子育てのお悩みについて、お坊さんにたずねてみました。
はるか昔から人々の心に寄り添ってきた仏教に、子育てがちょっぴり楽になるヒントがあるかもしれません。
▼この記事を読んで分かること
◎ママ友は無理に作らなくてもいいという考え方
◎人との出会いを「ご縁」として捉える視点
◎人間関係に悩んだときの心のゆるめ方
◎ありのままでいてもいいと思える場所の大切さ
この記事を読めば、子育ての悩みについてのヒントがきっと得られるので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 子育ての悩みにお坊さんが寄り添います
「仏教」と聞くと、一般的には法事やお葬式などのイメージが大きいのではないでしょうか?
でも、本来仏教は、「今を生きる人々」の悩みや苦しみを解決するために生まれたもの。
私たちの持つ「常識」や「世間の価値観」を一歩離れ、別の視点からものごとをとらえ直すことができる教えです。
今回は、そんな仏教にたずさわるお坊さんに、子育ての悩みを相談してみました。
読むうちに、自分の子育てについての気づきや、ハッとするような言葉に出合えるかも!?
2. 今回のお悩みは…
この記事では、ママンペールライターが、SNSなどを通じて子育て中のママパパからお悩みを募集。
その中からピックアップした質問を、お坊さんに投げかけてみました。
さて、今回のお悩みは......!?
ママ友との交流があまり得意ではありません。アドバイスをお願いします。
今回のお悩み:
「ママ友との交流があまり得意ではありません。
子どもを通じてほかのお母さんと話すことはありますが、もともと人付き合いが苦手で、いまいち会話が盛り上がりません。
仲よさそうにしているママ友グループを見ると、うらやましいような、寂しいような気持ちになります。
何かアドバイスがあればお願いします。」
(30代女性)
3. お坊さんからの回答
今回は、広島市の僧侶、石森奏光さんに質問を投げかけてみました。
広島仏教学院で仏教を学び、2023年に得度(正式に僧侶となること)。
現在は、SNSやインターネットを通じて活動を広げ、人々の悩みに耳を傾けています。
ママ友は「無理に作るもの」ではない
― 今回は、ママ友との付き合いについてのお悩みです。人付き合いが苦手で、うまく関係を築けないことに悩んでいるとのことですが、どう考えればよいでしょうか。
ご相談ありがとうございます。
実は私自身も、いわゆる「ママ友」はいないんです。
ですが、そもそもママ友は「作ろうとしなくてもいい」のではないかと思っています。
友達というのは、頑張って作るものではなくて、必要な場所で、必要に応じて生まれてくるものではないでしょうか。
― つい「ちゃんと関係を築かなければ」と思ってしまいがちですが、無理に作らなくてもいいんですね。
そうですね。たとえば、必要な場面で関わっていく中で、話す回数が増えたり、顔を合わせる機会が増えたりして、気がつけば自然と仲良くなっている。
そういうのが本来の「友達」のかたちなのかなと思います。
ご相談者さんも、子どもを通じてほかのお母さんとお話しする機会があるとのことですよね。
そのときの挨拶やちょっとした会話を重ねていく中で、少しずつ距離が縮まっていくものだと思います。
焦らず、無理をせず、少しずつ距離を測りながら関わっていく。
それで十分ではないでしょうか。
― なるほど……。今ある関わりを大切にしていけばいいんですね。
はい。また、同じ園や学校の中だけでなく、自分の趣味や好きなことを通じて出会った人が、たまたま同じように子育てをしている方だった、ということもあります。
思いがけないところから、気付いたら新しいママ友ができたということもあるかもしれません。
出会いは「ご縁」― 自然とつながっていく
― 仏教では、人との出会いをどのように捉えるのでしょうか。
仏教では、人と出会うことを「ご縁」といいます。
これは「縁起(えんぎ)」という教えに由来しています。
縁起とは、「すべてのものごとは単独で存在しているのではなく、さまざまな条件や関わりの中で生まれている」という考え方です。
― 人との関係も、自分の意思だけで作れるものではないということですね。
そうなんです。人と人との出会いも、タイミングや環境、お互いの状態など、いろいろな条件が重なって生まれるものです。
だからこそ、無理に関係を作ろうとしなくてもよくて、「ご縁に委ねてみる」というあり方もあるのではないでしょうか。
本当にご縁のある人とは、頑張らなくても、どこかで自然とつながっていくものだと思います。
― 「頑張らなくてもいい」という言葉に、少し気持ちが軽くなります。
そう感じていただけたらうれしいです。
無理に仲良くしようとしたり、逆に距離を取ろうと頑張ったりするのではなく、そのときどきのご縁に委ねて信頼してみる。
そうすることで、人との関わり方も少し楽になるかもしれませんね。
ありのままでいていい場所がある
― それでも、人間関係に悩んでしまうことはありますよね。
そうですね。
実は、私は娘を産んですぐ産後うつになり、2年間家族以外の人とほとんど会わない時期がありました。
それでも、久しぶりに連絡を取ってみると、変わらずつながってくれる人たちがいたり、そこから新しくご縁が広がったりもしました。
「縁」というのは本当に不思議なもので、つながるご縁は自然と結ばれていくものだと感じています。
― 距離が空いても、つながるご縁はつながるんですね。
はい。そして、もう一つお伝えしたいことがあります。
私が仏教を学んだ学校では、「仏さまは誰一人もらさず救う存在」と教えていただきました。
そこでは、賢いとか愚かとか、友達がいるとかいないとか、そういったことは関係ありません。
ありのままの自分でいても、誰からも責められることはない。
そんな世界があることを知りました。
― とても安心できる考え方ですね。
子育てや日々の生活の中で、人と比べて落ち込んだり、自分を責めてしまったりすることもあると思います。
でも、ありのままでいていい世界があるということを、どこかで思い出していただけたらうれしいです。
4. まとめ
・ママ友は無理に作ろうとしなくてもいい
・人との出会いは「ご縁」によって自然に生まれる
・無理に関係を築こうとせず、少し力を抜いてみる
・ありのままでいていい場所があることを知っておく
【回答いただいたお坊さんのご紹介】
石森奏光/僧侶
自身の産後うつをきっかけに仏教を学び、2023年に僧侶となる。
2025年より、100人と対話するプロジェクト「100ぷく道」をスタート。
現在は4歳の娘を育てながら、SNSやインターネットを通じて、ご縁のあった人の心が少しでもほどけるような対話の場をひらいている。




































