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第53回:良いことを進んで行う力


 良いとわかっていても、行動に表すことは大人でも難しいことです。なぎさっ子が日頃から、正しいこと、良いことに心を寄せて行動する姿を目の当たりにして胸を打たれたことが何度もあります。どのような体験をすれば、とっさに判断してより良い行動を行うことができるのでしょうか。


●相手の気持ちを感じる力

 ある朝のことです。次々に正門を通って子どもたちが登校します。ちょうど、健康診断の準備のために来校された方々が大きな機材を数人で持ち運んで来られました。通りがかった高学年の男子児童がさっと機材の端を持って手伝ってくれたのです。一瞬の判断でした。そのまま保健室の方へ持ち運ぶ様子を見て、とても清々しい気持ちになりました。きっと、頼めば、だれもが手伝ってくれたでしょう。頼まれなくても良い行動を進んですることができた児童の判断力と行動力に敬服するとともに、大切なことを教えられた思いでした。平素から相手の気持ちを考えて理解することを何度も繰り返していたり、友だちや家族から親切にされたりした経験から学んだにちがいありません。


●気持ちを表現する力

 また、ある朝のこと、横断歩道で勢いよく転んで涙が出そうになった低学年の子を見て、みんなが心配そうに「大丈夫?」と声をかけていると、そこに通りがかった6年生が、「私が保健室に連れて行ってあげましょうか。」と優しく声をかけてくれました。「保健室に連れて行ってあげたい。」という気持ちを自分の言葉で表現することで、温かく優しい気持ちがまわりに広がりました。小さな子に寄り添う後姿をたのもしく感じたのは、私だけではありません。


●よりよい学校生活を創る

 日常生活に現れたこのような主体的な態度は、「自分たちの学習は自分たちで創る」というアクティブラーニングの経験から生まれたものです。コロナ禍の下で何とかグループ学習ができないかと話し合い、その結果を書いたホワイトボードを見つけたとき、驚かされました。3人4人5人の場合の机の配置や机同士の距離を計算したと思われる苦心の跡が見て取れました。日ごろから、主体的に学ぶことが当たり前になっているからこそ、日常生活をより良く変えていこうとして動き出す子どもたちなのです。


 これからの時代に必要な力として、主体性やコミュニケーション力、より良いものを作り出す創造力や協働性が大切だと言われています。まさに今、求められている力なのです。




なぎさ公園小学校