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第45回:優しさはどこから


 うれしさいっぱいの新一年生を迎えて、四月の学校は、活気に満ちています。一年生もみんなの期待を感じながら、登校の様子にも喜びがあふれています。実は、小学校の六年間は、心も体も大きく成長する時期です。身長でいえば、およそ30㎝、体重では20㎏あまり増えて、ずいぶん大きくなります。体重が入学時のおよそ2倍近くになるとは驚きです。改めて、小学生の時は身体の成長が著しい時期であることに加えて、目に見えない心の成長も大きなものがあることを忘れてはなりません。それゆえ、人としての土台となるこの時期の教育は、決しておろそかにできないものです。


●つながりの心

 二月の終わり、毎年行われる「六年生を送る会」は、卒業を前にした六年生にとっても、また、卒業式に参加することができない一年生から四年生、そして次にリーダーとなる五年生にとっても、心に残る思い出深い行事です。今年も笑顔で始まり、感動の涙で終わりました。一年生と六年生の交流の始まりは、「着替え指導」。六年生の丁寧な指導で制服の着方は、万全です。手をつないで歩いた遠足も、時におんぶしたり、時に手をつないだり一緒に追いかけっこしたりしてすっかりうちとけています。こうして、一年間、色々な行事や生活の中で交流するにつれて、つながりは深まっていったのでした。ですから、一年生が大きな声で、ペアの六年生の名前をひとりずつ呼んで声をかけると、中には、感動して涙する六年生もいるほどです。温かくてほほえましいつながりに胸が熱くなります。


●一年生にふれる六年生の手

 「六年生を送る会」のたくさんの写真を見て、はっと気づかされました。たくさんの写真の中には、六年生の手が一年生の肩に触れていたり、頭をなでていたり、どこかしら、寄り添って手づくりのプレゼントを受け渡してもらっている写真がいくつもいくつもありました。もちろん、いとおしむようなやさしい眼差しを添えて。一年生を導きながら、実は、六年生自身も大きな成長をとげていたのだと思います。


●やさしさは、人からを学ぶ

 入学間もない頃、六年生が登校してくる一年生を正門近くで待っていて、手をつないで走っていく後姿を見ることもあります。こうしたつながりは、六年後、高校三年生の卒業時に小学校に訪ねてきてくれて、六年前ペアだった六年生と談笑しながら写真を撮る姿をみせてもらったこともあります。人は、人から優しさを学ぶと教えられた想いです。




なぎさ公園小学校