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第22回:行動と学習(パート2)

 前回に引き続き、今回は心配りを身に着けることから起こせる行動について考えてみようと思います。心配りができるようになるには、相手の立場になって考えることが必要です。相手の立場になるとは、相手の感情を自分のものとして感じることです。相手の立場になって考えられる人は他の人を助けるための行動を起こせるようになるでしょう。しかし、心配りだけで十分な行動が起こせるでしょうか。
 いじめを例に考えてみましょう。いじめにより被害者や周りの人は大変つらい思いをすることになります。これらの感情を本当に相手の立場で感じることができる人は、恐れやためらいに打ち勝つことができ、被害者をサポートするための行動を起こすことができるのではないでしょうか。その行動とは、いじめを見かけたら声をあげたり、いじめがあったと報告することです。知識に基づくのではなく、相手の気持ちになるという感覚を身に着けると、人は行動を起こせるようになるのです。
 何もしないでいるのは安全で簡単です。しかし私たちは、子供たちに危険な目にあうことへの心づもりができるようになって欲しいと思っています。不確実な出来事に直面することがあるので、子供たちには先見の目と勇気を持つことを学んで欲しいのです。教室内で子供が質問することを促さないなら、子供は他の子供がいじめ行動に巻き込まれているのを見たとしても、その行動に疑問の声をあげることができないかもしれません。もし子供が受け身的に教室内で先生の話を聞くだけで、自分たちの声が必要とされていると感じることができなければ、どのようにしていじめ行動を目撃した時に、自分たちの発言が必要とされていると思えるでしょうか。教室内で自分たちの発言が重要視されていると思えないで、教室外で自分たちには力があるとどうやって思えるでしょうか。
 我々は子供たちに学びから自ら行動を起こすことを学んで欲しいと思っているので、学校は自ら行動を起こすという選択肢を支える学びを促す必要があると考えます。探求中心のアプローチは、学習過程において自分が自主的に行動をおこすべきだと感じるよう、子供を学びの中心に位置づけます。子供が教室内で自分の発言に価値を見出してもらえていると感じるなら、教室外でも自分たちの発言は重要だと思ってもらえると感じることでしょう。これが、世の中がより平和な持続可能になるよう行動をおこすことができ、そして自主的な学習者として育つ最も大切な要素の1つではないでしょうか。


広島インターナショナルスクール