手足口病、ヘルパンギーナ、プール熱は気温がぐんぐん高くなるのに伴って増加しはじめ、今年は梅雨時期からはじまり、7~8月頃にピークを向かえます。感染経路はせき、くしゃみなどの飛沫感染することが多く、主な症状は、咽頭痛、発熱の3つです。冬風邪のような鼻水や咳よりものどの痛みや口内炎を伴うことが多く、発症すると数日間高熱が続きます。夏風邪に共通していることは、特効薬がなく、多くが抗生物質も効かないこと。水分、睡眠、栄養をとって自然治癒力を高くして、回復を待ちます。また夏風邪を予防するためのワクチンもありません。

子どもがかかりやすい夏風邪について
夏風邪と間違えやすい “溶連菌感染症”
夏風邪と似た症状の病気に、溶連菌感染症があります。主に12~3月、
7~9月の時期に多いとされていますが、1年中発症します。代表的な症状は高熱だけでなく、のどの扁桃腺に薄黄色の膿が溜まり、のどの痛みが強いこと。また舌がイチゴのように赤く、ブツブツ状になることも。時に皮膚に発疹が見られることがあります。溶連菌感染症には検査法があり、溶連菌かどうか診断ができます。治療法はウイルス性の夏風邪と異なり、溶連菌感染症は細菌性のため抗生物質が有効です。
いつまで休むの?感染後の登校、登園の判断は?
医師から診断された場合には、学校保健安全法では左記の内容になっています。
・プール熱(咽頭結膜熱)…主要症状が消失した後2日経過するまで。
・手足口病…発熱や喉頭、口腔の水疱、潰瘍を伴う急性期は登園(登校)停止、全身状態が改善すれば登園(登校)可。
・ヘルパンギーナ…発熱や喉頭、口腔の水疱、潰瘍を伴う急性期は登園(登校)停止、全身状態が改善すれば登園(登校)可。
・溶連菌感染症…適正な抗菌剤治療期間開始後24時間を経て全身状態が良ければ登園(登校)可。
※園・学校などでもこれを基準にして、治癒証明が必要な場合があります。
夏は疲労がたまりやすく、夏バテにもなりやすいです。体力を落とすことが感染の誘因になります。十分な栄養、しっかりとした睡眠など生活リズムを崩さないようにしましょう。

