cocoro_tittle

子どもの不登校についてお話しします。

●はじめに
 不登校の背景、原因、きっかけは、千差万別です。前駆期→混乱期→休養期→回復期→助走期→復帰期と段階があり、現在の段階、状態により対応が異なります。登校刺激が有効なのは、前駆期と回復期から助走期以降になります。エネルギーが低下し、慢性疲労の状態なので、十分な休養が必要です。


●エネルギーをためるために
①毎日子どものできたことを3つほめます。あなたにはこんな力がある、と。元気になったら、就寝前に、その日にした〝いいこと”を親子で3つ見つけます。
②父親に「がんばった」ことを伝えます。よい評価を父親に伝えてくれたことが、母親に対する信頼感を高め、「本当に自分はがんばったんだ」という気持ちになります。
③家の手伝いで、役に立っていることを評価し、自信をつけさせます。
④回復期では、外出を心がけます。多くの人と関わると、エネルギーを得ることができます。
⑤朝は食べれなくても、昼と夜はバランスよく、糖質を減らし、蛋白と鉄分をしっかり。ビタミンとミネラルも。

●リラクセーション法を試みる
①4-7-8呼吸法:息を吐き切った後、4つ数えながら鼻から息を吸う→7つ数えながら全身に酸素がめぐるイメージで息を止める→8つ数えながら口から息を吐く。これを5回繰り返します。リラックス効果から、心地よい睡眠と自律神経の安定をもたらします。
②ウォーキング:足裏の感覚を意識します。心の落ち着きを取り戻します。
③筋弛緩法:手→腕→肩→顔→顎→腹→脚の順に10秒程度力をいれ、パッと力を抜きます。

●睡眠において気をつけること
①睡眠の記録をつける ②朝日をあびる(高照度光照射療法も有用) ③適切な時間に起床し起き続ける ④午後からの適度な運動 ⑤夕食後就寝までを3時間あける ⑥就寝前1時間はメディア接触を控える ⑦寝室の環境として、温度(夏25~27℃、冬14~20℃)、湿度(50~60%)、暗く静かに

●治療の基本はカウンセリング
 心理療法、カウンセリングにより、自分を見つめ、実生活の問題や悩みに主体的に向き合えるように、導いてもらいます。すぐに効果は表れません。担当者を信じて、じっくり取り組みましょう。頭痛、腹痛、起立性低血圧などの身体症状、合併した精神疾患や発達障害に対して、薬物療法を行います。原因、きっかけに対する対処、環境調整も必要です。

●おわりに
 学校復帰には、朝起きが可能で、学習機能や社会性の改善が必須です。家族だけで抱え込まず、学校と連携すること、塾や家庭教師の力を借りて学習の遅れを補うこと、長期化した場合には、適応指導教室、フリースクールなども検討してみます。子どもの今後の生き方を見直す機会です。笑顔のあふれる家族の絆を大切にして、子どものペースをみながら、あせらず対処していきましょう。

こころ・チャイルド・クリニック