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子どものメディア対策についてお話します。

●はじめに
 近年のテレビ、ビデオ、テレビゲーム、パソコン、ケータイなど、電子メディアの進歩には、めざましいものがあります。子どもたちが、メディアに依存すると、学力、体力、運動能力やコミュニケーション能力に影響し、言葉の遅れ、発達障害、成績低下、視力低下、自律神経症状などをもたらします。

●こんな影響も
 メディア漬けになると、感情、欲望の制御や相手を思いやることに関連する前頭前野の発達に、支障をきたします。凶行に及んだ若者が、「人を殺したかった」「殺すのは誰でもよかった」と、言っています。彼らの青少年期における、メディア漬け、テレビゲーム、ネット中毒が、指摘されています。また、メディア漬けは、睡眠不足、不登校、引きこもりにも関係しています。SNSでは、個人情報の流出、トラブル、犯罪に巻き込まれる危険性があり、厳重な注意が必要です。

●最初が肝心
 子どもにスマホ、ゲーム機を持たせる前に、使用目的やルールについて、親子でしっかり話し合いましょう。長時間の利用やトラブルを防ぐために、子どもの利用状況を確認して下さい。有害な情報を閲覧できなくするサービスやフィルタリングソフトを利用することも大切です。

●日本小児科医会からの5つの提言
①2歳までのテレビ・ビデオ視聴は控える
②授乳中、食事中のテレビ、ビデオの視聴はやめる
③すべてのメディアに接触する総時間を制限する(1日2時間を目安)
④子ども部屋にはテレビ、ビデオ、パソコンを置かないようにする
⑤保護者と子どもでメディアを上手に利用するルールを作る

●今後の課題として
 メディアの接触時間とルールを決める、学習、読書時間を増やす、運動や外遊びの習慣化、家族や友だちとの会話を増やす、家の手伝いをさせる、就寝時間を見直すなど、生活リズムの改善を目標にしましょう。教育機関、PTAが協力して、メディア対策に取り組んでいくことが望まれます。

●おわりに
 子どもたちが、公園に集まってゲームをする時代になりました。電車やバスの中で、読書をする人は随分少なくなり、ほとんどの人が、スマホの画面を見ています。自転車運転中のスマホ、横断歩道歩行中のスマホもよく見かけます。SNS、メール、ゲームなど、便利で楽しいけれど、失っているものも大きいように思います。メディアに向かい合うには、欲望や誘惑を制御し、自分自身を律する力が必要です。子どもたちの心と体の発達のために、大人たちも、健康、安全、そして充実した人生のために、メディアとのつき合い方を見直していきましょう。

こころ・チャイルド・クリニック